あなたは知ってる?同じ『保育園栄養士』でもこんなにも違う!小規模?法人経営?離乳食や食育は?

2022年4月10日

みなさん、こんにちは。

私は、現在保育園で栄養士として働いています。(管理栄養士免許あり)

“たそ"といいます。

『保育園栄養士』に興味のある学生さんや転職を考えている方へ。

『保育園栄養士』と聞くと、給食やおやつを作ったり、献立を考えたり食材を発注したり…。

「どこの保育園でも似たような感じなんだろう」とそんなイメージはありませんか…?

、、、実は!『保育園栄養士』と一口で言っても保育園の規模や経営ごとに、仕事内容がかなり違うんです。

驚きましたか??

私も、就活をしていた当時は「どこの保育園でも、だいだい同じ仕事だろうし、綺麗な所とか通いやすい所がいいなぁ。」とそんな風に簡単に考えていました。

しかし、実際に働いていると同じ保育園という職場でもこんなに仕事内容に差があるのかと驚くことばかりです。

自分がどんな風に働きたいか、具体的にイメージはありますか?

  • 手の込んだ給食やおやつを作ってあげたい
  • 食育に力を入れている所がいい
  • 子どもたちとたくさん関わりたい

みなさんそれぞれに譲れないポイントが見つかるのではないでしょうか。

働いてみたら、こんなに食数が多くて大変だなんて思わなかった、、もっと保育園らしい可愛い盛り付けやおやつを作ってあげたいのに…「思っていたのと違った」後からそんな風にならないためには、しっかりとしたリサーチが必要です。

あなたにぴったりの職場に出会うために、今回は、離乳食の対応は?園児の定員は?個人経営?法人経営?などの様々な観点から『保育園栄養士』の仕事内容の違いについてお話しします。

『保育園栄養士』に興味のある方の参考になれば、うれしいです。

ぜひ最後までお読みください◎

人数編(保育園の規模)

保育園と一括りで言っても、実は様々な園があるんです。

あなたが通っていた保育園や近くにある保育園を想像してみてください。

例えば、すごく大きな保育園もあれば、少人数の規模の保育園もありますよね、、。

そうなんです。園児の定員数によって、保育園の規模は様々となります。

それでは、詳しくみていきましょう。

1.小規模保育園

0~2歳児を対象に、定員6~19人と少人数で運営される保育園のことです。

基本的に調理場は栄養士1人、パートさんもいないことが多いです。

なので、1人で献立作成から発注、調理、片付けなどの全てを行います。

園児の数が少ないので給食やおやつを保育園らしく可愛い盛り付けにしたり、手の込んだものを提供することができます。

自分が考えるように調理できる反面、全て自分の責任になり、何か分からないことがあっても気軽に相談することができない部分があります。

2.園児数100人ほど

最も多く存在する規模の保育園で、私が働いている保育園も園児数130名ほど、職員25名ほどの所です。

生後10ヶ月~子供たちが通っていて、離乳食(後期)の対応もしています。

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『保育園栄養士』について詳しく知りたい方は【『保育園栄養士』実際の仕事内容や1日の流れ、給与や休日について】を合わせてお読みください◎

例えば、私の働く園の規模でカレーライスを作る場合、1回で玉ねぎ7㎏、ジャガイモ5㎏、人参3㎏、豚肉2㎏、お米7㎏、、、の量が必要なんです。

家庭では、考えられない量…大量調理ですね!

最初は、量の多さに驚きますが、だんだんと慣れていきます。

毎日の下処理や切り込みは、いつまでたっても大変ですが(笑)

園児数がもっと多い保育園は、これ以上の量になると思うと、すごいな、、と感心してしまいます。

MEMO

園児が多いと必然的に職員(大人)も多くなるので注意!

また職員は、給食がない(昼食持参)ところもあるので、確認してください。

3.園児数150人以上

いわゆるマンモス保育園と呼ばれるような大規模な保育園です。

栄養士だけでなく、調理師さんがいるところも多いです。

小規模な保育園と圧倒的に違うところは、園児や職員が多いため食数も増えるので大量調理であるということです。

重いものを運んだり、ひたすら野菜の下処理、切り込みなど立ちっぱなしの作業が多くなります。

毎日のことなので、体力が必要になります。

また、時間内に提供しなければならず、常に時間に追われながらの作業になります。

やはり大量調理ならではの大変さがありますね。

こうしてみると分かるように、それぞれにやり方があり、特に小規模と100人以上の保育園で比べると、仕事内容にかなり差があります。

離乳食対応の有無

保育園の受け入れ可能な年齢は、「生後57日以降」となっていて、保育園によって、受け入れ年齢は「生後4ヶ月以上」「生後6ヶ月以上」など様々に設定されています。

何歳から受け入れているか、それによって離乳食の対応も異なります。

生後5~6ヶ月頃の場合で離乳食初期、生後7~8ヶ月以上頃で離乳食中期、さらには、後期、完了期と分かれていて、発育や発達状況には個人差があるので、保護者や保育士さんと連携し1人1人に合った離乳食を作らなければいけません。

この子は離乳食初期で、この子は中期、この子は少し柔らかめで、この子はミルクをつけるなどなど細かく対応していく必要があります。

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求人を探す際には、この保育園は何ヶ月、何歳から受け入れが可能なのかしっかりチェックし、離乳食対応について確認する!

面接で、離乳食を作ったことがあるか、経験を問われることもよくあります。

食育は?

ここも園によって本当にそれぞれなのでチェックするべしです。

最近できた新しい保育園などは、特にこの食育活動に力を入れていることが多い印象です。

食育に力を入れている園だと栄養士がクラスでお話ししたり、クッキングしたりと保育の場面で出番が多くなります。

食育の例
  • 玉ねぎの皮むき
  • クッキーの型抜き
  • 自分でおにぎり作りなど

何歳を対象にどんな狙いで何をするのか企画し、実際の手順をシミュレーションしたりと準備することがたくさんあります。

保育士さんとも密に連携をとらないと上手く進みません。

子どもは正直で保育士さんの言うことはちゃんと聞くのですが、関わりがない栄養士の言うことはあまり聞いてくれなかったりするので(笑)、普段から積極的に声をかけたりと信頼関係を築くことが大切です。

経営編

法人が経営しているか、個人が経営しているかも大きなポイントです。

特に急な休みが出たときの対応に差があるので、注意してください。

法人が経営している

横の繋がりがしっかりしていて、例えば系列の保育園で急に休みの人が出た場合、ヘルプに行ったり来てもらったりと助け合うことができます。

栄養士で集まって行事についての会議や研修があったりもします。

同じ栄養士という立場で働く人が、身近にいるので悩みを相談できるのも、いいですね。

個人が経営している

私が今働いている保育園は、こちらの個人で経営している保育園になります。

大きな法人経営ではないので、融通が利きやすく割と自由に色んなことができるなと思います。

ガチガチに決められたことが少なく、程よくゆるい働きやすい保育園だなと個人的には思っています。

注意

急に風邪を引いてしまい当日休み…となっても、誰かが代わりにヘルプで来てもらえるわけではないので1人1人体調管理はとても大切です。

献立の内容が時間内に間に合わないとなれば、臨機応変に献立を変更したりして対応しています。

まとめ

いかがだったでしょうか。

保育園にも色々な種類があり、方針ややり方がそれぞれだということが伝わったでしょうか。

求人を探す際、給与や休日などだけではなく今回お話ししたような部分も、チェックすることで、より自分に合った保育園を見つけられると思います。

私自身も、就活をしていた時にここまで知っていれば、もっと自分の希望にあった保育園が見つけられたかも…そう思います。

『保育園栄養士』に興味のある方の参考になれば、うれしいです。

最後までお読みいただきありがとうございました◎